
Development of a reproducible, high-throughput, and screenable 3D PDAC model using the RASTRUM platform
【資料タイプ】ポスター
【学会】SLAS 2025
【言語】英語
膵管腺癌(PDAC)は最も致命的な癌の一つですが、有効な治療法はほとんどありません。
PDACを取りまく線維性の間質環境は、薬剤の浸透を制限し、従来の治療法に対する耐性を高めることによって、疾患の進行に寄与していることがわかっています。
患者由来オルガノイド(PDO)のような3Dモデルは、細胞株を用いた2D培養と比較して生理学的に患者病態に近く、患者間の腫瘍の不均一性を再現できることから、臨床的予測モデルを作成する上で強力なツールとなります。
しかしながら、従来の3Dモデルの多くは、組織に関連したマトリックス組成、硬さ、細胞間相互作用などの腫瘍微小環境の重要な側面を欠いており、また薬剤スクリーニングのためのハイスループット化にも限界がありました。
そこで、硬さを最適化したRASTRUM マトリクスを用いて、患者由来PDAC細胞(PDAC PDC)と患者由来がん関連線維芽細胞(CAF)の3D共培養系を96ウェルプレート(8枚)あるいは384ウェルプレート(22枚)に作製し、開発中の化合物を含む複数の分子標的治療薬に曝露してCellTiter-Gloアッセイと蛍光イメージング法で細胞障害性試験を行いました。
RASTRUM Allegroを用いることで、PDCの1回の継代から合計30枚のアッセイプレートを1日で作製することに成功し、そのプレート内およびプレート間のばらつきは最小限で、優れたZ' ファクターを示しました。