
A simple workflow for the generation and live-cell imaging of 3D advanced cancer cell models for compound testing
【資料タイプ】アプリケーションノート
【言語】英語
3次元培養法は、2次元培養法と比べて生理学的に生体に近い環境で細胞を培養できる方法であることは広く知られています。
ライブセルイメージングは、創薬スクリーニングにおいて、細胞の薬剤に対する反応を経時的に観察できることから、抗がん剤の開発などで頻繁に用いられています。
本アプリケーションノートでは、乳がん細胞株MCF-7を材料として、RASTRUM システムで構築した3D培養モデルをSartorius社のIncucyte Live-Cell Imaging and Analysis Systemによる細胞障害性試験に適用するワークフローの構築を試みました。
組織はその部位によって硬さが異なります。悪性腫瘍においては憎悪に伴い組織の硬さが変化することが知られています。
3種類の異なる硬さのRASTRUM マトリックスを用いてMCF-7の3D培養を行い、Incucyte Systemで経時的に4x明視野画像取得してIncucyte Spheroid Analysis Software Moduleで細胞塊の面積を定量しました。その結果、マトリクスの硬さが癌細胞の3D増殖に影響することがわかりました。
次に3種類の殺細胞性薬剤に曝露して、同じくIncucyte Systemによる明視野画像から、細胞障害活性の用量依存性を試験しました。その結果、それぞれの薬剤で異なるIC50値を得ることに成功しました。
ラベルフリーイメージング解析は、細胞への蛍光遺伝子の導入や細胞ラベルが必要なく、簡便性の高い解析法です。従来の2D培養だけでなく3D培養に適用することで、より生理学的な条件下での薬効評価が可能になります。
※本アプリケーションノートはSartorius社とInventia社の共同で作成されました。