Parse シングルセル解析
Evercode シリーズ
最大500万細胞、384サンプルの全トランスクリプトーム解析
細胞固定6ヶ月保存も可能

より多くの研究者にシングルセル解析を
Parse Biosciencesは、画期的な発見が高額で制限の多い技術によって妨げられるべきではないという信念に基づいて設立されました。こうした障壁を取り除くことで、イノベーションが本来あるべき場所である研究者の手元で進化することを確信しています。私たちはシングルセルシーケンシングをより簡素化し、規模を拡大することに尽力し、研究者が制約なく科学の限界に挑戦できる環境を提供していきます。皆様とこの旅路を共にできることに感謝申し上げます。皆様の研究活動が私たちの原動力であり、今後も全力でサポートさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
Alex Rosenberg
Parse Biosciences CEO
固定した細胞や核から、逆転写によるシングルセル解析
Parse Evercode は、細胞や核を固定し6ヶ月の保存が可能であるにも関わらず、遺伝子発現検出のためのプローブを使用することなく、作製ライブラリはOligo dT およびRandom 6mer による逆転写産物となります。そのため、ヒトやマウスに限らず様々な生物種でご利用いただけます。シングルセル化は96穴プレートベースのバーコーディングコンビネーションにより行われます。

従来法に比べ優れた遺伝子検出力
●ドロップレット型 3’ scRNA-seq との比較
下図(Fig.1とFig.2)は、同一の瞬間凍結したマウス脳組織をサンプルとし、最新のParse Evercode WT v3 と最新の第4世代ドロップレット型3’ キットを用いて、シングル核RNA-seq を行った結果です。Fig.1 よりEvercode WT v3 では最新のドロップレット型にくらべ多くの遺伝子を検出していることが見て取れます。さらにFig.2 より、ドロップレット型4G で検出された遺伝子の殆どがEvercode v3 で検出されています。

Fig.1 遺伝子検出数の比較: 凍結したマウス脳より核抽出を行いEvercode WT v3および第4 世代ドロップレットでsnRNA-seq を行った。アノテーションされた細胞種全てでEvercode v3 の遺伝子検出数が上回ることが示された。

Fig.2 細胞ごとの検出遺伝子の比較:左図Fig.1 にて検出された細胞腫ごとの遺伝子を比較した結果、ドロップレット型で検出される遺伝子のほとんどがEvercode で検出されることが示された。
●ドロップレット型 サンプル固定-プローブ検出との比較

Fig.3 遺伝子検出頻度のヒートマップ:マウスのリンパ節から調製した核をサンプルとし、Evercode WT v3、最も普及したドロップレット型3’ キット (Droplet 3’ _3.1G)、およびFixed RNA-Probe (FR-P) 法でsnRNA-seq を行った。Evercode WT v3 とDroplet 3’ _3.1G では、検出頻度は概ね同一の傾向を示したが、遺伝子の検出にプローブを使用するFixed RNA-Probe (FR-P) 法では、プローブの種類や濃度を調製しているため、全トランスクリプトーム解析の結果とは大きく異なることが示された。


Fig.4 Evercode WT とFR-P 法の比較:マウスのリンパ節から調製した核をサンプルとした。Evercode WT ではタンパク質をコードしたmRNA のみならず、IncRNA やmicro RNA をも検出できることが示された。

Fig.5 Evercode v3 とFRP 法の違い(模式図):Evercode では従来のFRP 法とは異なり、poly A を起点に逆転写・cDNA 合成を行うので、固定サンプルを用いても全トランスクリプトーム解析が可能であり、プローブに由来する検出感度のバイアス、適用できる生物種の制約などの問題が解決します。
柔軟なスケーラビリティ
シングルセル解析は近年より多くの細胞を対象とする大規模化が進んでいます。この研究者のニーズを満たすため、
Parse Evercode は、1万〜500万細胞、サンプル数にして最大384サンプルまで処理可能なキットをラインナップしています。

Data from Svensson et al, 2020 (initial database release)
https://www.nxn.se/single-cell-studies (updated database repository)
Parseでは、500万細胞が解析できるほどのスケーラビリティを有しますが、1キットで処理が可能です。シングルセル化するための特別な装置を必要としないため、実験を大規模化しても コストを抑えた実験が可能です。
下図は100万細胞を取り扱った場合のParse Evercodeと従来のドロップレット型のシングルセル解析のレーンやキット消費量を表したものです。ドロップレット型でプローブを使用せず、3’ や5’の解析をするには多くのキットを必要とします。

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