Myra 自動分注ワークステーション
リアルタイムPCRの反応セットアップを自動化
反応セットアップの自動化で
リアルタイムPCRやNGSの効率化をしたい方に
「プレート間差やウェル間差の少ないデータが欲しい」
「NGSライブラリ調製の時間を短縮し、均一性を向上させたい」
「ルーティンで行うリアルタイムPCR実験の反応セットアップを自動で行いたい」
「384プレートによるリアルタイムPCRの反応セットアップに手間取っている」
Myra自動分注装置は、研究現場におけるリアルタイムPCR実験や次世代シーケンシング(NGS)のライブラリ調製など、
サンプル調製の課題を解決するために設計された画期的なシステムです。
特に、プレート間差やウェル間差を最小限に抑え、高い再現性と精度を求める研究者にとって最適な選択肢です。
作業効率を上げながらデータの信頼性を確保したい」Myra 自動分注ワークステーションはそんな方に最適なシステムです
96/384プレートをはじめとする様々なフォーマットに対応
柔軟性と拡張性を兼ね備えた設計
Myraは、96ウェルおよび384ウェルのPCRプレートをはじめとする様々なラボウェアに対応しており、以下のリアルタイムPCR装置および次世代シーケンシング(NGS)装置との互換性を誇ります
- Bio Molecular Systems社 MicリアルタイムPCR
- Qiagen社 Rotor-Gene Q
- Illumina社やThermo Fisher社のNGSプラットフォーム
- その他の標準的なPCR装置やサーマルサイクラー
さらに、以下の各種ソースチューブを使用可能です
- 1.5 / 2.0 / 5.0 mLマイクロチューブ
- 10 mL試薬ボトル
- 0.2 mLストリップチューブ
Myraは、リアルタイムPCR実験に加え、次世代シーケンシング(NGS)のライブラリ調製や核酸自動抽出にも対応しています。これにより、ゲノム解析や分子生物学的研究における複雑なプロセスを簡素化し、再現性の高いデータを効率的に生成することが可能です。
世界初の「見るキャリブレーション」技術
正確な分注位置を保証する革新的技術
Myraは、自動分注装置として初めて「見るキャリブレーション」を採用しました。この革新的な技術により、研究者は以下のような大きなメリットを享受できます
1.「見るキャリブレーション」でウェル間差を最小限に
- 分注ヘッドに内蔵された高精度カメラが、ウェルの中央を自動で認識します。
- 手動での調整が不要なため、キャリブレーションの一貫性が向上し、ウェル間差やプレート間差を効果的に低減します。
2.リアルタイムでの微調整が可能
- 必要に応じてカメラ画像を確認しながら、即座に分注位置を調整可能。
- 分注ミスを未然に防ぎ、分注結果の信頼性を向上させます。
3.メンテナンス負担の軽減
- キャリブレーションのためにサービスマンを呼ぶ必要がありません。
- ラボ内での迅速なキャリブレーションが可能なため、実験の中断を最小限に抑えます。
この「見るキャリブレーション」技術により、Myraは分注位置のズレを最小限に抑え、プレート間のデータ精度を向上させると同時に、研究者のメンテナンス作業の負担を大幅に軽減します。
精確かつスピーディーな分注性能
スピードと精度の両立
Myraは、リアルタイムPCRやその他の分子生物学的実験において、迅速かつ正確な分注を可能にします。
- 96ウェルPCRプレートのセットアップ:わずか約20分
- 5μL分注時のCV値:1%未満
さらに、内蔵された圧力センサーが液量不足や不意の衝撃を検知し、自動的にアラートを発するため、分注ミスを未然に防ぎます。
小型で場所を取らないシステム設計
省スペースかつ簡便な運用
Myraは、実験室の限られたスペースでも設置可能なコンパクト設計を採用しています。
- フットプリント:幅35cmx奥行46cm
- 重量:9kg
また、HEPAフィルターと高輝度UV LED(280 nm、70 mW)を内蔵し、クリーンな作業環境を維持します。この設計により、安全キャビネット内での使用を必須とせず、設置の柔軟性が向上します。
製品仕様
パフォーマンス | |
---|---|
位置制御 | 100 μm 間隔 |
位置較正 | 高精度カメラ |
分注性能 | |
ピペッティング範囲 | 1-50 μL |
液量レベル検出 | 圧力センサー |
チップ数/ラック | 384 |
ディスペンスモード | シングルあるいはマルチ |
精度 |
1 μL: < 10% CV 5-50 μL: < 1% CV |
正確度 |
1 μL: < 10% 5-50 μL: < 1% |
汚染対策 | |
チップ排出と回収 | 装置内部の廃棄ボックスに回収 |
HEPAフィルター | 粒子捕集率 99.98%(0.3 μm 粒子) |
UVランプ | 高輝度 UV LED(280 nm、70 mW) |
サイズと重量 | |
サイズ | 幅350 x 奥行460 x 高さ310 mm(リッド開放時の高さ610 mm) |
重量 | 9 kg |
動作環境 | |
温度 | 18-30 ℃ |
相対湿度 | 30-80 % |
必要電源(本体) | 100-240 VAC、50/60 Hz、4 A |
制御用コンピューター(別途必要) | |
必要要件 |
Intel Core i5 相当以上 8 GB RAM 以上 5 GB HDD 以上(空き容量) ディスプレイ解像度 1366 x 768 pixels 以上 |
接続方式 | USB 2.0 |
Myraがもたらす研究現場へのメリット
1. 効率的なサンプル調製
Myraは、サンプル調製の効率を高める設計がされています。自動化されたプロセスにより、人的エラーを減少させつつ、均一で信頼性の高い結果を提供します。
2. 高精度な分子生物学的解析
Myraは、遺伝子発現解析や病原体検出、SNP解析などの分子生物学的研究で、信頼性の高い結果を提供します。
3. 次世代NGSへの対応
Myraは、次世代シーケンシング(NGS)のライブラリ調製をサポートし、研究の幅を広げるパートナーとしての役割を果たします。リアルタイムPCRとNGSなどのサンプル調製をはじめとした、多様な研究ニーズに応えます。
Myraの具体的な応用事例
遺伝子発現解析
論文: "An inexpensive semi-automated sample processing pipeline for cell-free RNA extraction"
出典: Nature Protocols, 2023
要点: Myraを含む半自動化システムを活用したRNA抽出プロセスの効率化について記載。この技術により、サンプル処理の一貫性が向上し、核酸解析の精度が高まることが示されています。
リンク: Nature
病原体検出
論文: "Collection, transport and general processing of clinical specimens in Microbiology laboratory"
出典: Elsevier, 2019
要点: 自動化されたサンプル収集および検査システムが、病原体検出や臨床応用においてどのように使用されているかを具体的に解説。
リンク: Elsevier
NGSライブラリ調製
論文: "Automated liquid-handling operations for robust, resilient, and efficient bio-based laboratory practices"
出典: Biochemical Engineering Journal, 2022
要点: Myraが、ナノリットルスケールでの液体処理や高効率のバイオプロセス実験にどのように寄与しているかを詳述しています。
リンク: ScienceDirect
臨床検査の迅速化
論文: "Rapid homogeneous immunoassay for human ferritin in the Cobas Mira using colloidal gold as the reporter reagent"
出典: Clinical Chemistry, 2000
要点: Cobas Miraにおける迅速な均一免疫アッセイを活用した例。液体ハンドリングの精度と速度の重要性が強調されています。
リンク: OUP
cfDNAの分離・増幅
論文: "A single microfluidic device approach to direct isolation, purification, and amplification of cfDNA from undiluted plasma"
出典: Sensors and Actuators B, 2025
要点: cfDNA分離プロセスでの効率的な液体操作とその生物医学的応用について記載。
リンク: ScienceDirect
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