Odyssey イメージングシステム
高品質な画像と定量解析のベストプラックティスをあなたの手に
・蛍光ウェスタンブロット
・In-Cell Western アッセイ
・組織切片スライドのスクリーニング
などの用途に
信頼性の高いコンスタントな実験結果を
Odyssey イメージングソリューション
LI-COR Biotechnology社のOdyssey イメージングシステムは約22年の歴史を持ち、蛍光検出法を用いた定量ウェスタンブロット実験やIn-Cell Westernアッセイを中心に様々な実験で世界中の皆様に使われ、そのデータの質の高さと使い勝手の良さから高い評価をいただいております。
リピート購入と口コミによる購入率の高さが特徴で、一度お使いいただいた研究者の方から大変高い満足度をいただいております。
再現性に優れたハイクォリティな画像データに加えて、豊富な論文実績に裏付けられた実験プロトコル、試薬消耗品、そして革新的な画像解析ソフトウェアが、皆様を新たな科学的知見の発見に導きます。
75,000報以上の豊富な論文実績
Odyssey イメージングシステムは、ウェスタンブロットやIn-Cell Western アッセイを中心に、75,000報以上の論文でそのデータが採用されています。
その中でも25%以上の論文が、Nature、Science、Cell、PNAS、Journal of Biological Chemistryなどのトップジャーナルで、世界の研究者コミュニティから研究に不可欠な装置として認められています。
Odysseyシリーズの論文例をご覧になられたい方は下のボタンをクリックしてください。
用途に合わせて選ぶ3モデル(5機種)
最新のOdyssey Familyには、全部で3モデル(5機種)がラインナップされています。
どのモデルも蛍光励起光源として半導体レーザーを搭載し、他に類を見ない>6桁の広いダイナミックレンジで、撮影エリア全域にわたり均一かつ高感度な蛍光イメージングが可能です。
それぞれのモデル(機種)では、搭載されているレーザーの本数(近赤外蛍光のみ or 可視蛍光にも対応)、発光イメージングへの対応の可否、明視野イメージングや比色アッセイへの対応の可否、解像度、イメージングエリアなどが異なります。
スキャナータイプのモデルは、メンブレンとゲルだけでなく、マルチウェルプレートやスライドガラスのイメージングが可能で、広いアプリケーションに対応します。
Odyssey M イメージャー
近赤外波長に加えて可視波長も含めた4本のレーザー励起光源を搭載し、10チャンネルの蛍光撮影が可能なスキャナータイプのイメージャーです。
透過あるいは反射LED光源を用いた明視野イメージングや比色アッセイも可能です。
最上位モデルは化学発光/生物発光イメージングにも対応します。
タンパク質発現解析から細胞解析まで、あるいは組織切片スライドのスクリーニングまで、非常に多くの実験を1台でカバーします。
最大解像度は5μmです。
Odyssey F イメージャー
蛍光専用のスキャナータイプのイメージャーです。
近赤外蛍光専用の2レーザーモデルと、可視蛍光の撮影も可能な4レーザーモデルがございます。
4レーザーモデルは、3色での蛍光ウェスタンブロット実験やIn-Cell Western アッセイを行いたい方に最適なチョイスです。プレートを用いたGFP/RFPイメージングにも対応します。
2レーザーモデルは、2色での蛍光ウェスタン実験やIn-Cell Western アッセイに対応します。
最大解像度は21μmです。
Odyssey XF イメージャー
CCDカメラタイプのイメージャーです。
近赤外蛍光ウェスタンブロットだけでなく、化学発光ウェスタンブロットの撮影にも対応します。
CCDカメラタイプでありながら、励起光源としてLEDではなくレーザー光源を搭載しています。
これまでの化学発光ウェスタンに加えて、これから蛍光ウェスタンも行いたい方に適しています。
DNAゲルの撮影やクマシー染色タンパク質ゲルの撮影も可能で、一般的な分子生物学実験を1台でカバーします。
Odyssey DLxについて
Odyssey アプリケーション
蛍光ウェスタンブロットやIn-Cell Westernアッセイによるタンパク質発現解析を中心に、Odyssey イメージングシステムのアプリケーション(用途)は多岐に渡ります。
スキャナータイプのOdysseyイメージャーは、メンブレンやゲルだけでなくマルチウェルプレートを用いた様々なアッセイあるいはスライドガラスを用いた様々な実験に対応し、どのアプリケーションにおいても卓越した高品質なデータを生み出します。
対応するアプリケーションは機種により異なります。
ゲル
- ゲルシフトアッセイ(EMSA)
- タンパク質ゲル
- DNAゲル
など
メンブレン
- 定量ウェスタンブロット(蛍光)
- 定性ウェスタンブロット(化学発光)
- サザンブロット / ノーザンブロット
- プロテインマクロアレイ
など
マイクロウェルプレート
- In-Cell Western アッセイ
- 蛍光タンパク質の発現解析
- ELISA
- タンパク質の比色定量
- 細胞アッセイ
など
スライド
- 組織切片スライド
- プロテインマイクロアレイ
など
これらのOdysseyアプリケーションの中で、 蛍光ウェスタンブロットと In-Cell Western アッセイは、特に人気の高い用途です。
➊ 蛍光ウェスタンブロッティング
蛍光ウェスタンブロッティングは、シグナル検出に蛍光標識二次抗体を用いるウェスタンブロット法です。化学発光法(ケミルミ法)のようにHRP標識二次抗体と基質による酵素反応に頼らないため、再現性と定量性を得やすい実験手法です。
なぜ蛍光ウェスタンブロット?
トップジャーナルの論文投稿ガイドラインが変わるにつれて、従来よりも質の高い定量ウェスタンブロットデータが求められています。「リニアレンジ」「ローディングコントロールの選択」「反復実験」「データ再現性」など様々なポイントで新たなガイドラインが設けられつつあります。蛍光ウェスタンブロット法は、それらの従来より厳格な論文規定を満たしやすい実験手法です。蛍光ウェスタンブロット法を用いて、定量ウェスタンブロットデータの信頼性を改善してみませんか?
蛍光ウェスタンブロット法はこんな方におすすめの実験手法です
蛍光ウェスタンブロット法は下記のような方に特におすすめの実験手法です。
- ウェスタンブロットのデータが安定しないと感じたことがある。
- ウェスタンブロット実験の定量性をもっと向上したい。
- タンパク質のリン酸レベルの変化を正確に解析したい。
- 複数のタンパク質を1枚のブロット上で解析したい。
- ハウスキーピングタンパク質の発現量が安定しない
- 適したハウスキーピングタンパク質が見あたらない。
- トップジャーナルの最新の論文投稿規定を満たす定量ウェスタン解析を行いたい。
蛍光法による定量ウェスタンブロットについてさらに知りたい方はこちら
LI-COR社は蛍光ウェスタンブロットのパイオニアです
LI-COR社(ライコア社)は、約22年前に世界に先駆けて蛍光ウェスタンブロット撮影装置を開発したパイオニアカンパニーです。その後も新たなソリューションの開発を続け、蛍光法による定量ウェスタンブロットの世界をリードし続けています。
イメージング装置だけでなく、蛍光ウェスタンのために開発された質の高い試薬、幅広いアッセイに適用できる検証済の実験プロトコル、経験に裏打ちされた実験サポート、そしてトップジャーナルとともに開発された解析ソフトウェアに至るまで、ウェスタンブロットの再現性と定量性を高める様々なツールをハイレベルなサポートとともに皆様にご提供しています。
Odysseyシリーズは、すべてのモデルで蛍光ウェスタンブロッティングが可能です。
1⃣ 定量性と再現性の高い常に安定したシグナル検出
蛍光ウェスタンブロット法では検出に蛍光標識二次抗体を使用します。
そのため、酵素反応に依存する化学発光法のようにシグナル強度と発現比が時間や温度によって変動することがありません。
実験間で再現性の高い結果が得られやすく、定量的ウェスタンブロット解析の大前提である直線性に関しても優れた結果が得られます。
化学発光法のように基質の枯渇による白抜けの問題もございません。
Odyssey イメージングシステムは、ダイナミックレンジが広く(>6桁)、画像撮影毎に露光調整を行う必要がありません。そのため実験間の画像取得の再現性を容易に確保することができます。 |
2⃣ 1枚のブロットから複数のタンパク質を同時に検出
一次抗体の動物種と二次抗体の波長を変えることで2つ以上のタンパク質を1枚のブロット上で同時に検出できます。
この特徴は、リン酸化ウェスタンブロットのように検出したいタンパク質の分子量が近いときに特に有効です。
ストリッピングとリプロービングを行う必要がないため、信頼性の高い発現解析が可能です。
またハウスキーピングタンパク質とターゲットタンパク質の解析でも、ブロットを切って別々に反応させる必要がなくなります。
Odyssey イメージングシステムは、蛍光標識二次抗体の励起にLED光源ではなく波長特異性の高いレーザー光源を用いるため、蛍光色素間のクロストーク(干渉)がほとんどありません。 |
3⃣ 総タンパク質ノーマライゼーションに適した実験手法
定量ウェスタンブロットでは、長らくハウスキーピングタンパク質が内部標準として使われてきました。
しかし、ハウスキーピングタンパク質は、薬剤刺激などの実験処理やサンプル種によっては実験群間で発現量の変動がみられることがわかっています。
ローディングコントロールとして総タンパク質を用いることで、この問題を解決することができます。
蛍光ウェスタンブロット法は、総タンパク質とターゲットタンパク質を別々の波長で検出することが可能で、感度や定量性の高い総タンパク質染色試薬を利用できます。
LI-COR社の REVERT 総タンパク質染色試薬は、抗体の結合を妨げずに、メンブレン上の総タンパク質を均一に染色することが可能です。 |
4⃣ 最新の論文投稿規定を満たしやすい
蛍光ウェスタンブロット法は、①~③の点で最新の論文投稿規定を満たしやすい実験手法です。
さらに、Odysseyシステムでは、トップジャーナルと共同で開発し、論文ガイドラインに準拠した解析を誰でも短時間で簡単に行うことができる Empiria Studio Softwareをご利用できます。 |
創薬研究における標的分子バリデーションや薬効薬理研究では、信頼性の高い確実なデータを基づいて創薬ステップを先に進めることが大切です。
蛍光ウェスタンブロット法は、定量性と再現性に優れたconfidentなデータを得ることができるという点で創薬研究に向いた実験手法と言えるでしょう。
Odyssey イメージングシステムは、この蛍光ウェスタンブロットに加えて、In-Cell Western アッセイと呼ばれるハイスループットなタンパク質発現解析法を利用可能です。分子標的治療薬の開発を行う方によく利用される実験手法です。
❷ In-Cell Western アッセイ
タンパク質発現をセルベースでハイスループットに解析
タンパク質の発現解析で、『もっとハイスループットに解析したい』 『タンパク質抽出せずにセルベースでそのまま解析したい』 『リン酸化レベルの微妙な変化をもっと正確に解析したい』 と思ったことはありませんか?
In-Cell Western アッセイはそんなご要望を満たすことができる実験手法です。In-Cell Western アッセイは、その他のタンパク質発現解析法と比べて下記のメリットがあります。
- 96ウェルプレートあるいは384ウェルプレートを用いてハイスループットな発現解析が可能
- タンパク質を可溶化することなくセルベースでアッセイが可能
- 細胞をトリプシン処理で剥がす必要がない
- タンパク質抽出のステップがないのでワークフローを短縮できる
- バラつきの少ないデータ(CVが低いデータ)を取得でき、リン酸化などの小さい発現変化を精確に捉えることが可能
シグナル伝達タンパク質等の標的分子の発現変動をハイスループットかつ再現性高く解析したい分子標的治療薬開発のお仕事をされている方に特におすすめの実験手法です。
In-Cell Western アッセイ法のパイオニア
Odyssey イメージングシステムのモデル比較
Odyssey イメージングシステムには、 Odyssey M、 Odyssey F、 Odyssey XFの3モデル(5機種)がございます。
機種により、対応サンプルや検出方法などのハードウェア仕様と、それに伴い対応できるアプリケーションがが異なります。
仕様比較
|
|
| ||||
Fluor & Chemi | Fluor | 4レーザー | 2レーザー | |||
対応検出法 | ||||||
蛍光検出 | 近赤外蛍光 | ● | ● | ● | ● | ● |
可視蛍光 | ● | ● | ● | 〇※ | ||
明視野 / 吸光検出 | 透過 | ● | ● | |||
反射 | ● | ● | ||||
発光検出 | ● | ● | ||||
対応サンプル | ||||||
メンブレン | ● | ● | ● | ● | ● | |
ゲル | ● | ● | ● | ● | ● | |
ウェルプレート | ● | ● | ● | ● | ||
スライドガラス | ● | ● | ● | ● | ||
ハードウェア | ||||||
検出方式 | 蛍光 | ラインスキャン | ポイントスキャン |
CCDカメラ イメージング | ||
明視野 | ラインスキャン | ポイントスキャン | - | |||
発光 |
CCDカメラ イメージング |
- | - |
CCDカメラ イメージング | ||
検出器 | 蛍光 | Scientific CMOS | Silicon avalanche photodiodes | 低ノイズ冷却CCD | ||
明視野 | Scientific CMOS | - | - | |||
発光 | CCD | - | - | 低ノイズ冷却CCD | ||
蛍光励起光源 |
488 nm 半導体レーザー 520 nm 半導体レーザー 685 nm 半導体レーザー 785 nm 半導体レーザー |
685 nm 半導体レーザー 785 nm 半導体レーザー | ||||
明視野光源 | 透過 | 470 / 525 /670 nm LED | - | - | ||
反射 | 470 / 525 /670 nm LED | - | - | |||
最大撮影エリア | 蛍光 | 25 x 18 cm | 12 x 10 cm | |||
明視野 | 25 x 18 cm | - | - | |||
発光 | 15 x 11 cm | - | - | 12 x 10 cm | ||
ダイナミックレンジ | > 6桁 | |||||
解像度 | 5, 10, 20, 50, 100 μm | 21, 42, 84, 169, 337 µm | 125 μm | |||
焦点合わせ | -1.00 ~ 5.00 mmで設定 | 固定 | ||||
ソフトウェア | ||||||
標準付属 | 画像取得 | LI-COR Acquisition Software(1ライセンス) | ||||
画像解析 | Empiria Studio Software(1ライセンス) | |||||
オプション | 画像取得&解析 | Image Studio Software(無償ダウンロード) |
※ 525nm LED励起/600nm検出による撮影です。主にDNAゲルの撮影で使用します。
対応アプリケーション比較
|
|
| ||||
Fluor & Chemi | Fluor | 4レーザー | 2レーザー | |||
メンブレン | ||||||
蛍光ウェスタン ブロット |
3色 | ● | ● | ● | ||
2色 | ● | ● | ● | ● | ● | |
化学発光ウェスタンブロット | ● | ● | ||||
発色ウェスタンブロット | ● | ● | ||||
ゲル | ||||||
タンパク質ゲル | CBB | ● | ● | ● | ● | ● |
銀染色 | ● | ● | ||||
蛍光染色 | ● | ● | ● | |||
DNAゲル | EtBr | ● | ● | ● | ● | |
SYBR | ● | ● | ● | ● | ||
SYTO 60 | ● | ● | ● | ● | ● | |
ゲルシフトアッセイ(EMSA) | ● | ● | ● | ● | ||
マイクロウェルプレート | ||||||
In-Cell Western アッセイ |
3色 | ● | ● | ● | ||
2色 | ● | ● | ● | ● | ||
蛍光タンパク質 発現解析 |
GFP | ● | ● | ● | ||
RFP | ● | ● | ● | |||
iRFP | ● | ● | ● | ● | ||
ELISA | 吸光 | ● | ● | |||
発光 | ● | |||||
蛍光 | ● | ● | ● | |||
タンパク質の比色定量 | ● | ● | ||||
細胞アッセイ | 比色 | ● | ● | |||
発光 | ● | |||||
蛍光 | ● | ● | ● | |||
スライド | ||||||
組織切片スライド | 病理染色 | ● | ● | |||
蛍光染色 | ● | ● | 〇※ | |||
プロテインアレイ | 近赤外蛍光 | ● | ● | ● | ● | |
可視蛍光 | ● | ● | ● | |||
その他 | ||||||
Ex vivo イメージング |
近赤外蛍光 | ● | ● | ● | ● | |
可視蛍光 | ● | ● | ● |
※ 解像度21μmまでです。
製品/シリーズに関するお問い合わせ
製品に関するご質問や技術的なお問い合わせなどはこちらのフォームをご利用ください。