Odyssey シリーズ

Odyssey M イメージングシステム

Odyssey M イメージングシステム

タンパク質発現解析から組織切片イメージング
あるいはセルベースアッセイまで

~ 創薬研究や共通機器室での使用に最適なマルチイメージングシステム ~

LI-COR社のOdyssey M イメージングシステムは、メンブレンやゲルのイメージングに加えて、マルチウェルプレートや組織切片スライド、あるいは臓器のex vivoイメージングまで、幅広い用途に1台で対応する生体分子イメージャーです。

蛍光ウェスタンブロット、In-Cell Western アッセイ、ELISAなどのタンパク質発現解析、蛍光免疫染色や免疫組織化学染色などの組織切片スライドのスクリーニング、細胞増殖アッセイをはじめとするセルベースアッセイ、マウス臓器のex vivo イメージングまで非常に多くの用途に対応することができます。

分子標的治療開発などの創薬研究、細胞内シグナル伝達研究、多目的での使用が求められる共通機器室にぴったりの1台です。

Odyssey Mの主なアプリケーション

Odyssey Mのアプリケーションをすべて見る

信頼性の高い定量解析を実現する高品質な画像を取得

Get Consistent, Reliable Image Data - Every Time

OdyM_open-removebg-preview

ハイレベルなジャーナルへの論文投稿において、あるいは確実で信頼性の高いデータが重要視される創薬研究において、質の高い定量解析を行うためには、質の高い画像取得が求められます。

すなわち、タンパク質など研究対象の生体分子は、高感度に検出できることはもちろん、実験間において再現性高く検出できることが大切です。

Odyssey M イメージングシステムは、先進の光学系により、再現性に優れた高品質な画像データを迅速に取得することができます。

  • >6桁のダイナミックレンジによりサチュレーションを回避
  • イメージングエリア全域にわたり常に均一な画像を取得
  • 最大5μmの解像度によるハイクオリティな画像
  • レーザー励起による高感度な蛍光イメージング
  • ラインスキャン方式による迅速な画像取得

>6桁のダイナミックレンジによる再現性の高い画像スキャン

Odyssy_M_Dynamic-range_animation_fast_margin

ウェスタンブロットやゲルの撮影の際、これまでのイメージャーでは、露光時間の調整が必要でした。

ではなぜ、露光時間の調整を行うのでしょうか?

それは、それぞれのバンドに合わせて適した露光時間で撮影しないと、シグナル強度の弱いバンドは十分に検出できず、逆にシグナルの強いバンドはサチュレーションしてしまうからです。

この露光調整(あるいはIncrement機能やAuto-Exposure機能を利用した撮影)は、一見合理的に見えますが、定量再現性という点では課題がありました。すなわち、撮影毎(実験毎)に露光時間が変わってしまうため、定量再現性が得られづらいという問題がございます。

Odyssey Mは、この問題を解決することができます。6桁以上の広いダイナミックレンジを持つため、露光設定を変えることなく、弱いバンドと強いバンドを常にワンショットで撮影し、実験間で露光条件が異なることがありません。

Odysseyシリーズの製品冊子をダウンロードする

多彩なイメージングモード

Multiple Channels, Multiple Imaging Mode

OdyM_open_plate

近赤外蛍光と可視蛍光による多波長の蛍光イメージングに加えて、透過/反射光源による明視野撮影と発光イメージング(ケミルミ/バイオルミネッセンス)まで、様々な方法でのイメージングに対応しています。

❶ 蛍光イメージング

488 / 520 / 685 / 785 nmの4種類のレーザー励起光源を搭載し、9種類の蛍光チャンネルでイメージングが可能です。

❷ 明視野イメージング(透過光源あるいは反射光源)

透明なサンプルを高感度にイメージングする透過光源、不透明なサンプルのための反射光源の2つのモードを搭載。各種の発色試薬に応じて最適な色で撮影するために3波長(470/525/630 nm)のLED光源を搭載しています。RGBによる撮影も可能です。

❸ 発光イメージング

化学発光ウェスタンブロットやバイオルミネッセンス(生物発光)の原理を利用した各種の細胞アッセイなどに対応しています。

蛍光イメージング
(ラインスキャン)
明視野イメージング
(反射光源)
明視野イメージング
(透過光源)
発光イメージング
(化学発光/生物発光)

最大3色によるマルチカラー蛍光ウェスタンブロットに対応

OdyM_3-color-WB_animation

Odyssey Mは、Odysseyシリーズのその他のモデルと異なり、最大3色でのマルチカラー蛍光ウェスタンブロット撮影が可能です。

インターナルコントロール(HKPや総タンパク質染色)に加えて、2種類のターゲットタンパク質を同じメンブレンから同時に検出することで、1枚のブロットから得られるデータを増やしていただけます。

※ Odyssey DLx(CLx)、Odyssey XF(Fc)、Odyssey Classicによる蛍光ウェスタンブロット検出は最大2色(700/800ch)までです。

最大3色によるIn-Cell Western アッセイに対応

3 color_ICW

Odyssey Mは、In-Cell Western アッセイも最大3色で行っていただくことができます。

インターナルコントロール(CellTag染色による総細胞数シグナルなど)に加えて、2種類のターゲットタンパク質を同じウェルから同時に検出して定量することが可能です。

※ Odyssey DLx(CLx)、Odyssey ClassicによるIn-Cell Westernは最大2色(700/800ch)です。

メンブレンからゲル、プレート、顕微鏡スライドまで

Wide Versatility in Sample Format

OdyM_assays

Odyssey M イメージングシステムは、ウェスタンブロットメンブレンからタンパク質/DNA染色ゲル、マルチウェルプレート、組織切片スライドまで、1台で幅広くイメージングが可能です。

  • メンブレン: 同時に最大6枚スキャン可能(ミニブロットサイズの場合)
  • ゲル:同時に最大6枚スキャン可能(ミニゲルサイズの場合)
  • プレート:同時に最大4枚スキャン可能
  • スライド:同時に最大12枚スキャン可能

※ 上記は蛍光あるいは明視野イメージングの場合の枚数です。発光イメージングは異なります。

Videotogif (1)

Odysseyシリーズの製品冊子をダウンロードする

正確な定量解析を可能にする次世代画像解析ソフトウェア

Expert Analysis Made Simple

OdyM_ES_desktop_2

Odyssey M イメージングシステムには、信頼性の高い数値化解析を誰でも簡単に短時間で実現することができる次世代の画像解析ソフトウェア Empiria Studioが標準で付属いたします。

これまでの「バンド強度を数値化するだけのソフトウェア」とは一線を画す新しいタイプの画像解析ソフトウェアです。

画像解析に不慣れな方から精通した方まで、エキスパートレベルの画像解析をシンプルな操作で簡単に行うことが可能です。

定量ウェスタンブロット解析

  • qWB_ES
    最新の論文投稿規定に準拠した定量ウェスタンブロット画像解析に求められる様々な機能を搭載
  • リニアレンジの解析、ハウスキーピングタンパク質の検証など定量性の確保に重要なバリデーション解析機能を搭載
  • バックグラウンド補正など主観に頼りがちだった解析ステップを先進のアルゴリズムで自動化、再現性の高い定量解析が可能
  • 総タンパク質補正におけるレーン強度を正確に解析

In-Cell Western 解析

  • ICW_ES
    ターゲットタンパク質の定量解析に加えて、アッセイ条件最適化のための各種の画像解析機能を搭載
  • アッセイ構築ガイドと合わせて使用することで、In-Cell Westernアッセイが初めての方でもアッセイ最適化を効率的に実行可能
  • 解析者間差や実験間差の少ない再現性の高い定量結果を取得可能
  • 実験結果のグラフ化までソフトウェアが実行

実験結果を短時間で取得

OdyM_QtoA

Empiria Studio ソフトウェアは、皆様が実験結果を手にするまでの時間を短縮します。

これまでの画像解析ソフトウェアでは、各バンドや各ウェルのシグナル強度を数値化した後に、ノーマライゼーション補正、平均値やバラつきの計算、実験群間の発現比の計算やグラフ化などを1つ1つ別のソフトウェア(Excelなど)で行っていました。

Empiria Studioはこれらのプロセスをすべて、一連の流れで短時間で行うことができます。そのため、最終結果を得るまでにかかっていた時間を大幅に短縮し、研究活動を効率化することができます。

さらに、その実験結果は研究者間や上司・先輩と1つのファイルで容易に共有することができるため、ディスカッションや実験報告のためにわざわざ資料を作る手間も大幅に削減できます。

Empiria Studioソフトウェアの詳細を見る

製品仕様

OdyM_front view
モデル

Odyssey Mには発光イメージング対応モデルと非対応モデルの2機種がございます。

  近赤外蛍光 可視蛍光 明視野 発光
3350-00 Odyssey M イメージングシステム(Fluor & Chemi)
3340-00 Odyssey M イメージングシステム(Fluor)  
仕様表
蛍光イメージング
方式 ラインスキャン
イメージングエリア 25 x 18 cm
励起光源 488 nm 半導体レーザー(平均寿命40,000時間)
520 nm 半導体レーザー(平均寿命40,000時間)
685 nm 半導体レーザー(平均寿命20,000時間)
785 nm 半導体レーザー(平均寿命20,000時間)
検出チャンネル 488:  Ex 488 nm / Em 519-543 nm
488A:Ex 488 nm / Em 570-610 nm
488B:Ex 488 nm / Em 721-740 nm
488C:Ex 488 nm / Em 826-840 nm
520:  Ex 520 nm / Em 570-610 nm
520B:Ex 520 nm / Em 721-740 nm
520C:Ex 520 nm / Em 826-840 nm
700:  Ex 685 nm / Em 721-745 nm
800:  Ex 785 nm / Em 816-840 nm
検出器 sCMOS イメージセンサー
明視野イメージング(デジタイズ)
方式 ラインスキャン
イメージングエリア 25 x 18 cm
光源 470 nm 透過LED光源
525 nm 透過LED光源
630 nm 透過LED光源
470 nm 反射LED光源
525 nm 反射LED光源
630 nm 反射LED光源
検出チャンネル 470 Trans:447-472 nm
525 Trans:500-530 nm
630 Trans:631-659 nm
RGB Trans:470+525+630 Trans
470 Epi:447-472 nm
525 Epi:500-530 nm
630 Epi:631-659 nm
RGB Epi:470+525+630 Trans
検出器 sCMOS イメージセンサー
発光イメージング(#3350-00のみ)
方式 冷却CCDカメライメージング
イメージングエリア 15 x 11 cm
検出器 冷却CCDセンサー
共通仕様
解像度 5, 10, 20, 50, 100 μm
ダイナミックレンジ > 6桁
フォーカス -1 ~ 5 mm
標準付属コンピューター Windows 10 デスクトップ コンピューター&モニター
標準付属ソフトウェア LI-COR Acquisition Software: 1 ライセンス
Empiria Studio Software: 10 ライセンス
本体サイズ 幅61 × 奥行76 × 高さ38 cm(リッドオープン時の高さは71 cm)
本体重量 55 kg(3350-00)
52 kg(3340-00)
動作環境 15-35 ℃(結露点22℃以下)、汚染度2 以下

製品/シリーズに関するお問い合わせ

製品に関するご質問や技術的なお問い合わせなどはこちらのフォームをご利用ください。

Now Loading...