Odyssey シリーズ

Empiria Studio ソフトウェア

Empiria Studio ソフトウェア

質の高い定量ウェスタンブロットデータ解析を

美しい画像=優れた定量データ?

説得力の高いウェスタンブロットデータのために美しいブロット画像は大切です。しかし、ターゲットタンパク質の実験群間での発現変動を数値化することが目的の定量ウェスタンブロット実験において、ブロット画像=最終的なデータではありません。

質の高い定量ウェスタンブロットデータ(定量性と再現性の高いデータ)を画像から得るにはその数値化プロセスが大切です。

最新の定量ウェスタンブロット論文投稿規定をご存知ですか?

ES_publish

定量ウェスタンブロッティングの論文投稿ガイドラインが変わってきています。

Empiria Studioは、米国国立衛生研究所(NIH)やトップジャーナルとのコラボレーションのもと、最新の論文投稿ガイドラインを満たすべく作られた唯一のウェスタンブロット解析ソフトウェアです。

Empiria Studioのワークフローに従って解析を進めることで、実験の初心者からエキスパートの方まで、最新の論文投稿規定に従った信頼性の高い画像解析を簡単に短時間で実施することができます。

最新の定量ウェスタンブロット論文投稿規定を知る

ワークフロー

ES_qEB_workflow

Empiria Studioの定量ウェスタンブロット画像解析は、主に3つのパートからなります。

バリデーション(Valildate)

発現比較解析(Analyze)

反復実験解析(Repliate)

すべての画像解析は、ステップ・バイ・ステップのワークフローにより、はじめてソフトウェアを触る方でも簡単に学習できるようにデザインされています。

❶ バリデーション解析(Validate)

定量ウェスタンブロット実験を行うにあたって、その前提となる実験条件を確保できているかどうかを検証するためのワークフローです。Empiria Studioでは、最新の論文投稿規定に従って3つのバリデーション実験ワークフローが準備されています。

ES_antibody-validation

抗体バリデーション

使用する抗体の目的のタンパク質に対する特異性と選択性を検証するためのワークフローです。すべてのウェスタンブロット実験で最初に行う大切な検証実験です。バリデーションの結果はデータベースとして登録してラボ内で共有することができます。また、いつでも呼び出して論文投稿データとしてご使用していただけます。

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ES_combined-linear-range

直線性バリデーション

抗原量とシグナル強度の間に直線性の得られるローディングサンプル量を決定するためのワークフローです。目的タンパク質の直線性だけでなく内部標準にも同時に直線性が得られるCombined Linear Rangeを実験的に検証します。リニアレンジで実験を行うことは、ウェスタンブロット実験の定量正確性の確保にとても重要です。

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ES_hkp-validation

HKPバリデーション

内部標準にハウスキーピングタンパク質(HKP)を使用する場合は、実験群間でそのHKPに生理学的な発現変動がないことを事前に確認することが求められます。この確認を行うことで、そのHKPをその実験に使用してもよいかを知ることができます。生理学的な発現変動があった場合には、その他のHKPの使用や総タンパク質補正を検討します。

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❷ 発現比較解析(Analyze)

ブロット内で実験群間の発現比較解析を行います。総タンパク質補正、ハウスキーピングタンパク質補正、全ターゲットタンパク質補正の3つのノーマライゼーション法を選択できます。

バンドのシグナル強度を数値化するだけでなく、ノーマライゼーション計算と発現比較のグラフ化(バーグラフあるいはスキャッターグラフ)までワンフローで行うことができます。

ES_TPS_analysis

総タンパク質補正

近年推奨されているノーマライゼーション方法です。メンブレン上に転写された総タンパク質を染色してそのシグナル強度でノーマライゼーションを行います。ハウスキーピングタンパク質の発現量が変動する場合でも使用可能で、よりロバストなノーマライゼーション方法です。

ES_HKP_analysis

HKP補正

β-actin、Tubliln、GAPDH、Histoneなどのハウスキーピングタンパク質(HKP)を用いてノーマライゼーション係数を算出します。HKPを内部標準として使用する際は、その発現量が実験群間で一定であることを事前に確認することが求められます。

ES_Phospho_analysis

Pan-Target補正

リン酸化ウェスタンブロットなど翻訳後修飾実験で使用するノーマライゼーション法です。翻訳後修飾されたバンド(リン酸化バンド)のシグナル強度を全ターゲットタンパク質のバンド(リン酸化+非リン酸化バンド)のシグナルで補正します。

ウェスタンブロット発現比較解析の動画を見る

❸ 反復実験解析(Repliate)

反復実験では、テクニカルリプリケーションに加えて、バイオロジカルリプリケーションも実施する必要がございます。その場合、レーン数の不足により、1枚のブロットではすべてのサンプルを解析できないことがございます。

Empiria Studioは、複数のブロットにまたがった実験を1つに統合する機能を有します。統合後は発現差(Fold change あるいは % change)の平均値・標準偏差・CV%が自動計算され、発現変動グラフが自動作成されます。

ES_wb_replicate

再現性の高い画像解析を行うために

レーン検出(Adaptive Lane Finding)

ES_ALF_animation

Empiria Studioには、Adaptive Lane Finding(ALF)と呼ばれる独自の自動レーン検出機能が搭載されています(特許取得)。

総タンパク質補正では、レーン全域のシグナル強度を正確に算出するために、ブロット全体にわたってそれぞれのレーンを正確かつ均一な方法で検出する必要があります。

しかし、従来のソフトウェアでは、曲がったレーンからのレーン検出が困難でした。

Empiria Studioでは、ALF法を用いることで、複雑に曲がったレーンでも歪みに沿って正確にレーンを検出することが可能です。

また、マニュアルでのレーン検出のように、解析者によってレーンの囲み方が違うということがなく、常に均一なデータを算出することが可能です。

従来のレーン検出法との比較
ES_lane_detection_cv

Quantitative analysis with Empiria Studio was more reproducible than manual and traditional lane finding methods. In a comparative study, nine different researchers quantified lanes from six Western blot images using a variety of lane finding methods. Researchers were all experienced in traditional Western blot analysis. Variability of background-corrected lane intensity, expressed as the mean % CV of the quantitative results for each lane, was compared for each lane finding method. The mean for each method is represented by a black horizontal bar.  Adapted from the  Adaptive Western Blot Analysis White Paper.

バックグラウンド補正(Adaptive Background Subtraction)

ES_ABS_animation

ウェスタンブロットの画像解析で、データのバラつきを引き起こす最大の要因の一つがバックグラウンド補正です。

Empiria Studioでは、Adaptive Background Subtraction(ABS)と呼ばれる独自のバックグラウンド補正法(特許取得)を搭載することにより、この問題を解消しています。

このABS法では、ユーザーはバックグラウンド領域を自ら指定したり調整する必要はなく、ソフトウェアが自動でバックグラウンド補正を行います。

主観性が排除されることにより、常に均一なバラつきの少ないデータを得ることが可能です。

従来のバックグラウンド補正法との比較
ES_background_subtraction_cv

Quantitative analysis with Empiria Studio was more consistent than local and global background subtraction. Multiple users analyzed the designated bands (arrowheads on the image) using local, global/user-defined, and Empiria Studio Adaptive Background Subtraction. Variability of background-corrected band intensity, expressed as the mean % CV of the quantitative results for that image, was compared for each background subtraction method. In this figure from the Adaptive Western Blot Analysis White Paper, faint bands were surrounded by background in sample lanes. The graph shows the mean CV for each method (error bars show standard deviation, n = 6).

Adaptive Western Blot Analysisのホワイトペーパーをダウンロードする

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