Gator BLI ラベルフリー解析システム

バイオレイヤー干渉法による分子間相互作用解析装置

BLI 分子間相互作用解析装置 Gator BLI シリーズ

Gator BLI アプリケーション

幅広いアッセイに1台で対応

applications

Gator BLI 解析システムは、バイオ医薬品あるいはペプチド医薬品の探索研究、開発研究、製造のそれぞれのステップで使用する様々なアッセイに広く対応します。

1台あるいは1回の解析で多彩なアッセイを行うことができます。

幅広いアプリケーションレンジは、アカデミアにおける基礎研究においても有用です。

濃度定量

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培養上清、細胞抽出液、血清/血漿などの複雑なマトリクスから、抗体等の目的タンパク質の濃度を正確に定量します。

抗体医薬品の探索研究あるいはプロセス開発において、様々な目的で抗体産生細胞から得られる抗体の力価を測定する際に使用されます。

HPLC法による定量よりもダイナミックレンジが広く、短い時間で自動定量することができます。また、ELISA法と異なり、自動で迅速に答えを得ることができ、結果のばらつきが少ないというメリットがあります。

このアッセイでは検量線を用いて分析を行います。

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カイネティック解析(速度論的解析)

Kinetics

抗体あるいはペプチドの標的分子に対する親和性を測定する分子間相互作用解析法の代表的なアプリケーションです。

結合と解離のカイネティック曲線から、平衡解離定数(KD)、結合速度定数(kon)、解離速度定数(koff)を求めます。

抗体医薬品等の探索初期におけるYes/Noバインディング解析やオフレートランキング、リード最適化やプロセス開発におけるキャラクタライゼーション、Fc受容体結合解析、あるいは製造工程での品質管理の目的で主に行われます。

mMからpMまで幅広い親和性の分析に利用していただけます。

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エピトープビニング

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主にモノクローナル抗体医薬品あるいはワクチンの開発において、抗原結合部位(エピトープ)を同じくする抗体分子を特定し、抗体分子を選別するために行うアッセイです。

自社抗体の知的財産の保護や他社製品への特許侵害の検証、あるいはバイオシミラーの開発を目的として行うこともあります。

抗体スクリーニングでは、探索研究の早期にエピトープビニング解析を行うことで開発時間の短縮と効率化に貢献します。

エピトープの異なるいくつかの抗体クローンを選んでその薬理機能等を調べ、望ましい機能を有する抗体とエピトープを同じくする抗体に絞り込んで最適化を行うことで、"Dead End" を回避して探索プロセスを効率的に進めることができます。

エピトープビニングは、2つの抗体分子をペアとして解析を行います。

共通のエピトープに結合する抗体は競争阻害により抗原に結合できず、それらの抗体は1つの箱(bin)としてグルーピングします。

競争阻害の方法には、サンドウィッチ法(図の左)とタンデム法(図の右)と呼ばれる異なるアッセイ法があります。

サンドウィッチ法では、バイオセンサーに1つめの抗体を固相化させ、抗原と結合させたあとに2つめの抗体を加えます。一般的に、各動物種の抗体に対応する抗IgG Fcをプローブとするバイオセンサーを用います。

タンデム法では、抗原をバイオセンサー表面に固相化し、続いて2つの抗体を連続的に加えます。一般的に、抗タグタンパク質(抗Hisタグなど)あるいはストレプトアビジンをプローブとするバイオセンサーを用います。

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BLIを用いたエピトープビニングは、ELISAによる方法と比べて、短時間で多くの組み合わせの自動測定が可能で、データ再現性も高く、未精製サンプルでもアッセイが可能という利点があります。

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遺伝子治療ベクターの分析

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アデノ随伴ウイルス(AAV)あるいはアデノウイルス(AV)による遺伝子治療は新たな創薬モダリティとして復活を遂げ、近年注目を集めています。

ウイルスベクターの力価測定(粒子濃度測定)は、治療ベクター開発の多くのステップで求められます。

BLIはウイルスベクターの力価測定に利用することができます。短時間で多くの検体を自動で測定でき、クルードサンプルにも対応できるため、他の方法に置き換わる有望な方法と期待されています。

Gator Bio社のAAV力価アッセイは、多くの血清型に対応し、広いダイナミックレンジでアッセイが可能です。少ないサンプル数でもサンプル当たりのコストが増大することもありません。

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さらに、AAV治療ベクターは、特にその製造工程においてウイルスゲノムの欠けた空のウイルス粒子が問題になり、キャプシド力価だけでなく、ゲノムを内包する完全なウイルス粒子の力価を測定することが重要となります。

Gator Bio社は、BLIを応用してAAVのEmpty/Full比率を定量するためのアッセイキットの開発に成功しました。0-100%のレンジで10%の解像度でのアッセイを可能にします。

その他の方法よりも、短時間で自動測定が可能で、クルードサンプルにも利用できるアッセイ法です。

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低分子化合物

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低分子薬品は、医薬品のモダリティが多様化している現在においても重要な地位を占める薬剤です。

例えば、PROTAC(Proteolysis Targeting Chimera:標的タンパク質分解誘導キメラ分子)は、これまで難しかったターゲットに対する有望な創薬技術として多くの医薬品が世に出つつあります。

Gator BLIは、バイオセンサーとしてSMAP(Small Molecule Analysis Probe)を用いることで、 > 150 Daの分子に対して応用できる技術で、低分子化合物の標的分子に対する相互作用を迅速にテストすることができます。

PROTAC解析のアプリケーションノートを見る